管理職の役割は、チームの目標を設定し、それを達成するためのプロセスをメンバーに明確に示すことです。管理職になる前は、自分に課せられた個人目標だけを考えておけば良かったかもしれません。でも、管理職になると、個人目標とチームの目標の両方を考えながら仕事をする必要があります。
ここでは、初めて管理職になった人が心がけたい、毎日の習慣をご紹介します。
- チームの目標を知る
- 絶対にやらないことの目標を設定する
- ヒト、モノ、カネの流れを知る
- 上司とは今までよりも密にコミュニケーションをとる
- 何事も「見える化」する
- 何事も「決断」する
- 言行を一致させる
- 嫌われる勇気を持つ
- 部下の個性に合わせて、褒めたり叱る
チームの目標を知る
自分のチームがどんな目標を掲げているのか、管理職であるあなたはちゃんと把握しておかなければなりません。売り上げ目標だったり、利益目標、それを達成するための仕事の優先順位といったことを理解しておくことは、基本中の基本です。
絶対にやらないことの目標を設定する
何かを達成するためには、何かを犠牲にしなければなりません。チーム全員に理解させなければならないのは、達成するためのチーム目標です。それと合わせて、チームで絶対にやらないことを周知させてみましょう。
例えば、残業をしない、家族を犠牲にしない、仕事中は愚痴を言わない、1人で抱え込まない、といったことです。
ヒト、モノ、カネの流れを知る
どんな仕事でも、目標を達成するために管理職へ与えられるものは「ヒト」「モノ」「カネ」の3つです。この3つを上手にマネジメントすることが、管理職としてやらなければならない仕事です。特に重要なのが「ヒト」です。管理職であるあなたは、部下が目標達成するために120%の力を発揮できるよう、モチベーションを高めていく必要があります。また、目標達成する上で障害が発生することを予想し、それを回避したり、取り除いたりする舵取りが必要となります。
「ヒト」のマネジメントで重要なのは、チームの目標を部下の性格や適性に合わせて割り当て、1人1人の部下にチーム目標を理解させることです。
また、例え部下がミスしたとしても、最終責任を取るのは管理職である自分であると自覚しておく必要があります。これが部下に伝わるだけで、部下のモチベーションは大いに高まります。
上司とは今までよりも密にコミュニケーションをとる
初めて管理職になったとしたら、社内にはあなたの上司だって必ずいるはずです。あなたの役割は、組織の上層部が決定した方針を正確に理解し、それをチームに分かりやすく説明することです。上司とのコミュニケーションがいいかげんだと、組織の方針を正確に理解することはできません。上司との時間を、今まで以上に大切にしましょう。
何事も「見える化」する
仕事の進捗状況は、なかなか把握するのが難しいものです。管理職であるあなただけが理解していても、チームはすぐにバラバラな方向に進みがちです。ぜひ、仕事はPDCAサイクルで管理し、チーム全体が今のチーム状況を把握できるようにしておきましょう。
何事も「決断」する
管理職が迷っていては、部下は不安になります。小さなことからで構いませんので、何事も明確に決断するようにしましょう。たとえ間違っていても構いません。もしも間違っていると気づいたら、早めに「この決断は間違っているようだから、すぐに方向を修正する」ということを部下に伝えましょう。間違いを認めずにいるよりも、部下の信頼度は高まります。
言行を一致させる
部下が「この人についていきたい!」と思う管理職に共通しているのは、言っていることとやっていることが一致している人です。有言実行、話が首尾一貫していることで、人として信頼されるようになります。
嫌われる勇気を持つ
管理職の仕事は、チームの目標を達成することです。多かれ少なかれ、部下からは嫌われるものだと覚悟しておかなければいけません。部下がやりたくないことでも、目標達成のためにはやらせなければならない場面がたくさんあります。時には嫌われる勇気・覚悟を持って、部下に仕事を指示することが大切です。
部下の個性に合わせて、褒めたり叱る
管理職になって一番悩むのが、部下とのコミュニケーションです。一昔前のように「飲みニュケーション」も良いですが、お酒が苦手な人も増えています。また、車で通勤している社員が多い会社であれば、仕事帰りにお酒を飲むわけにもいきません。
部下とのコミュニケーションで効果的なのが、何気ない会話や毎日ちょっとした声をかけることです。特に、褒めたり叱ったりというコミュニケーションは、日々の部下の仕事に目を向けていないと、なかなか難しいものです。タイミングを逃してしまうと、褒めるのも叱るのも役に立ちません。上手な褒め方、上手な叱り方を身に付けられるよう、まずは部下の性格を知ることが大切です。