観天望気という言葉を聞いたことはありますか?あまり馴染みのない言葉ですが、自然現象や動物・植物の様子を観察することで、天気を予想することです。現代のようにテレビやラジオ、インターネットで天気予報を知ることができなかった時代は、観天望気を使って天気を予想していました。観天望気には全国共通のものもありますが、地域限定で使えるものもたくさんあります。そこで今回は、全国に伝わる観天望気をご紹介します。
雪の予想
カマキリが高い位置に産卵すると大雪になる
カメムシが大量発生した年は、大雪になる
鳥が高い位置に巣をつくったら大雪が降る
頬が火照ると雪が降る
傷が痛めば雪が降る
早い時期から猿が里に出る年は雪が早い
高山に早く雪ある年は大雪にはならない
冬にスズメが群がって鳴くと雪が降る
ソバが豊作の年は大雪
霜が遅い年は雪が早い
渡り鳥が早い年は雪が多い
落葉が早ければ雪も早い
寒さの予想
ガンの行列が南へ飛べば、寒気が強い
大根が長い年の冬は寒い 太い年は暖かい
柿の実が豊作の年は、寒気が強い
サケやマスが豊漁の年は、早く寒くなる
晴れの予想
春に北風が吹いたら、明日は晴れ
夏に南風が吹いたら、明日は晴れ
夏に入道雲が出たら、明日は晴れ
秋は西側が明るかったら、明日は晴れ
夕焼けが出たら、明日は晴れ
炭火が良く燃えるようであれば、明日は晴れ
西の山がきれいに見えたら、明日は晴れ
夜空の星がきれいに見えたら、明日は晴れ
スズメが朝からさえずっている日は、晴れ
朝に遠くの山がはっきり見えれば、その日は晴れ
飛行機雲がすぐに消えたら、次の日は晴れ
雨の日にトンビが飛んでいたら、明日は晴れ
朝、蜘蛛の巣に水滴がついていたら、その日は晴れ
雨が降った後に虹が出たら、明日は晴れ
雨の予想
春に東風が吹いたら、明日は雨
秋に東風が吹いたら、明日は雨
家の中に煙がこもったら、明日は雨
かまどの煙がたなびけば、その日は雨
天井や煙突の煤が落ちてきたら、数日後に雨
うろこ雲が出たら、明日は雨
日本晴れの日があったら、3日後は雨
日傘、月傘が出たら、明日は雨
三味線や太鼓の音が濁ったら、明日は雨
敷石が湿っていたら、もうすぐ雨
星がちらついたら、明日は雨
櫛が通りにくい日は、雨
鐘の音が良く聞こえたら、明日は雨
ツバメが低く飛んでいたら、明日は雨
海鳴りが聞こえたら、暴風雨
山に黒雲がかかったら、暴風雨
猫が顔を洗うと、次の日は雨
茶碗のご飯粒がきれいに取れる日は、雨
風の予想
青い夕焼けが出たら、大風
白雲糸引けば、大風
まとめ
このほかにもたくさんの観天望気があります。住んでいる地域によって言い伝えは違いますので、自分の住んでいる地域の観天望気を調べてみても面白いでしょう。
現在の天気予報の的中率は、約80%と言われています。観天望気も湿度や雲の移り変わりに目を向けることで、正確に天気を予想できるものがたくさんあります。海や山に遊びに行く際にも使える観天望気。住んでいる地域の言い伝えを知っておいても、損はないでしょう。