仕事で提出しなければならない資料を作るときや、プレゼン資料を作るとき、どんな作り方をしていますか?過去の資料やネットで似たような資料を集めるだけでは、ありきたりな提案になってしまします。
いざアイデアを出そうとしても、なかなか簡単にはいかないものです。そんな時のために、発送を転換してアイデアを生み出すための、具体的なアイデア発想方法があります。先人たちが実践してきた、アイデア発想法を9つご紹介します。
発想は「質」より「量」
斬新なアイデアが出ないと嘆く前に、まずは自問自答してみましょう。いきなり「誰もが驚く凄いアイデアを生み出そう」としていませんか?斬新なアイデアを生み出すということは、あくまでも最終目的です。最終目的を達成するために、段階を踏んで発想を組み立てていきましょう。1つ1つはどこにでもある平凡なアイデアだと思ったとしても、どんどん数を出していきましょう。平凡なアイデア同士を組み合わせたら、「斬新なアイデア」になったということは過去にいくつもあります。だから、斬新なアイデアが出ないからと言って嘆く必要はありません。コーヒーでも飲んでリラックスしながら、ゆっくりと量を生み出すことを心がけましょう。
トヨタカンバン方式でアイデア発想
トヨタでは、「なぜ?」を突き詰めた先に課題解決のアイデアの本質が見えるという教訓があります。まずはアイデアを出したいテーマを決めましょう。それに対し「なぜ?」を5回問いかけましょう。
例えば、解決したい課題が「ブログのアクセスが少ない」だったとしましょう。この課題を解決するアイデアを考えるために、なぜ?と次々に問いかけていくのです。
Q1 なぜ、自分のブログにアクセスが少ないのだろう?
A1 ブログを開設したばかりで、検索エンジンにひっかからないからだ。
Q2 なぜ検索エンジンの検索結果に表示されないの?
A2 SEO対策のことがよく分からなくて、何もできていないから。
Q3 なぜ、SEO対策のことがよく分かっていないの?
A3 勉強する時間がなくて。
Q4 なぜ、勉強する時間がないの?
といった形で掘り下げていくと、課題の本質が見えてきます。
表に見えている課題だけを解決しようとしても、本質の解決にはなりません。原因を明らかにして、それを解決するためのアイデアを見つけていきましょう。
欠点列挙法で、無限大に発想を広げていくアイデア発想法
アイデアを生み出すために、「欠点」を考えていくという方法です。とにかく思いつく限りの「欠点」を挙げていきましょう。普段見逃しがちな欠点を見つけられれば、しめたものです。
やり方としては、
- まずはアイデアを出したいテーマに関する、欠点をどんどん出していきましょう。
- 次に、ライバルとなる製品やサービスを選び、その欠点を挙げていきます。
- 欠点を出し尽くしたら、次にその欠点をグループに分けていきます。
- 大分類グループとなった欠点を解決するための方法を考えていきます。
希望点列挙法で、ポジティブにアイデア発想する
希望点列挙法は、先に挙げた欠点列挙法の反対の手法です。まずアイデアを出したいテーマを決め、どうすれば理想的なテーマが実現できるのかを考えていく方法です。
やり方としては、
- テーマに対して、理想となる姿をどんどん列挙していきます。
- ライバルとなる製品やサービスに対しても、同じように理想形を列挙していきます。
- 出てきた理想形を、関連するものでグループ化していきます。
- 大分類グループとなった理想形を実現するための方法を考えていきます。
この希望点列挙法をする上でのポイントは、実現可能かどうかは無視して、ひたすらポジティブにアイデアを出していくことです。
「KJ法」で頭の中を空っぽにするアイデア発想法
川喜多次郎氏によって考案されたアイデア発想法です。頭の中で考えたことをどんどん書き出していきます。
やり方としては、
- 考えを付箋やメモ帳などに書き出します。
- 1つ付箋に書き出すごとに、それから連想できる言葉やアイデアを別な付箋に描きます。
- 付箋は壁やホワイトボードなど、一覧で見ることができる場所にどんどん貼っていきます。
- 貼る際は、グループ化を意識しながら貼っていきましょう。
- ある程度の数の付箋ができたら、全体を見渡してみましょう。「予期しない繋がり」が発見できるかもしれません。
注意しなければならないのは、思考の枠を作ってしまわないことです。枠にとらわれず、自由な発想をどんどん書き込んでいきましょう。
マインドマップで頭の中を紙1枚にまとめ上げるアイデア発想法
私たちの頭の中では、普段様々な思考を行っています。その思考のプロセスを、整理したうえで紙に表現できるのがマインドマップです。直感や思い付きを、ロジカルな思考に落とし込むことができます。
やり方としては、
- まずは大きめの紙とペンを用意します。
- 紙の中心に、アイデアを出したいテーマを書きます。
- テーマの周りに、テーマに関連する言葉を1つずつ書いていきます。これを第一階層とします。
- 第一階層の言葉の周りに、言葉に関連するキーワードを書き足します。これを第二階層とします。
- 第三階層、第四階層と、言葉をどんどん増やしていきます。
- もう言葉が出なくなったら、次に関連する言葉同士を線でつないでいきましょう。
マインドマップ全体を俯瞰してください。意外なアイデアのつながりや、発想のヒントが見えてくることでしょう。
「TRIZ法」で、過去のアイデアを最大限に活用するアイデア発想法
ロシアのアルトシュラーが開発したアイデア発想法です。過去に特許を取った発明情報パターンを分析し、アイデアを発送していきます。
やり方としては、チェックリストを使います。今回アイデアを出したいテーマで使えそうな発想法だと、直感的に感じるもの全てにチェックを入れていきます。
- 分ける
- 離す
- 一部を変える
- 2つを合わせる
- 他にも使えるようにする
- 内部に入れる
- バランスを取る
- 反動を先につける
- 予測して仕掛けておく
- 重要な個所を保護する
- 同じ高さを利用する
- 逆にする
- 回転の動きを作り出す
- 環境に合わせて変化させる
- 一部だけ解決する
- 活用している方向の垂直方向を利用する
- 振動を加える
- 繰り返す
- 良い状況を継続させる
- 短時間で終わらせる
- 良くない状況から何かを引き出す
- 接する箇所に強いものを使う
- 自ら行うように仕向ける
- 同じものを作る
- すぐに駄目になるものを大量に使う
- 触らず動かす
- 水と空気の圧力を利用する
- 望む形にできる強い覆いを使う
- 吸い付く素材を加える
- 色を変える
- 質を合わせる
- 出なくさせるか、出たものを戻す
- 湿度や柔軟性を変える
- 個体を液体や気体に変える
- 熱で膨らませる
- 濃いものを使う
- 反応の起きにくいもので満たす
- 組み合わせたものを使う
アイデアを生み出したいテーマに応用できるものが、1つは見つかるはずです。
オズボーンのチェックリストを使ったアイデア発想法
アレックス・オズボーンが考えた、アイデア発想のためのチェックリストです。アイデアを出したいテーマについて、9つのチェック項目に関して考えていきます。
- 他に利用できないか
- 他からアイデアを借りられないか
- 大きくできないか
- 小さくできないか
- 変更できないか
- 他のもので代用できないか
- 入れ替えたらどうなるか
- 逆にしてみたらどうなるか
- 組み合わせてみたらどうなるか
マンダラートで、キーワードを必ず8つ見つけ出すアイデア発想法
マンダラートとは、今泉浩晃氏によって開発されたアイデア発想法です。3X3のマトリックスを使って、強制的にアイデアを発想していきます。
やり方としては、
- 3x3のマトリックス(表)をまず準備します。
- マスの真ん中に、テーマを記入しましょう。
- 真ん中のテーマから思いつくことを、まわりの8つのマスに記入していきます。
- 8つのマスに書いたアイデアを、新たな3×3のマトリックスの真ん中にそれぞれ書き出します。
- それをアイデアが詰まるまで繰り返していきます。
シックス・ハット法で、視点を変えたアイデア発想法
シックス・ハット法とは、エドワード・デ・ボノ氏によって開発されたアイデア発想法です。視点を変えることによって、強制的にアイデアを発想する方法です。
やり方としては、まずテーマを決めましょう。
それぞれのテーマについて、帽子をかぶった場合のそれぞれ視点からアイデアを発想していきます。
ここでいう6つの帽子とは、次のようなものです。
- 白い帽子・・・客観的な視点
- 黒い帽子・・・消極的な視点
- 青い帽子・・・分析的な視点
- 赤い帽子・・・感情的な視点
- 黄色い帽子・・・積極的な視点
- 緑の帽子・・・革新的な視点
まとめ
この他にも、様々なアイデア発想法があります。大切なのは、考えを紙などにアウトプットするということ。頭の中で考えているだけでは、アイデアにつながりません。自分に合った方法を探して、たくさんのアイデアを提案できるアイデアマンを目指しましょう。
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