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日々出会った人から教えてもらったことや、気づいたことをブログにまとめてみました。

トップセールスマンが実践する、シンプルな手法 「買おうかどうか悩んでいるお客様には、決断を迫らない。選び方を伝えるだけ」

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保険や不動産など、高額商品を扱う営業パーソンで、常にトップの成績を残し続ける人たちがいます。営業スタイルや取り扱う商品は様々ですが、トップセールスにはいくつかの共通点があります。
今回取り上げるのは、トップセールスがお客様に行っている「選び方の提案」です。まずはお客様がどのようなプロセスを経て、商品購入に至っているのかを理解しましょう。トップセールスは、どのタイミングで「選び方を提案」しているのでしょうか。

 

 

商品を購入するには5段階のプロセスを経る

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消費者が購買を決定するまでのプロセスを、アメリカの経営学者・コトラーは5段階のモデルにしました。

1.問題認識

何かに困っている、何かが必要だということを、お客様が認識する段階です。

たとえば、車のCMを見て「あ、これカッコいいな」と思わせたり、資格取得のためのスクールのチラシを見て「資格を取れば収入が増えるかもしれない」と思ってもらうことです。

2.情報探索

お客様は、様々な方法で商品の情報を集めます。家族や友人に、商品について詳しい人がいれば、まず聞いてみます。インターネットの口コミサイトなども、活用する場合が多いでしょう。

3.代替品の評価

買うのであれば、どれを買おうか、どこで買おうかといった比較を行います。昨今では、唯一無二の商品しか存在していないということはほとんどありません。商品のスペック、デザインなどを比較します。

4.購買決定

いよいよ商品の購入です。意外なことに、ここで妨害が入ることも少なくありません。自分は良いと思っていた商品に、他人が反応してくる場合があります。家族や友人から、商品に対して低い評価を聞いてしまうと、途端に購入意欲がなくなってしまうことがあります。

5.購買後の行動

いくつもの段階を経て商品を購入しても、それで終わりではありません。使い心地や他人の評価によって、商品に対するイメージが変わってきます。

リピート購入や、他社への口コミ評価につながっていきます。

 

トップセールスマンが実践している「決断のための一押し」

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さて、ここからが重要です。購入を検討し始めた第2~4段階にいるお客様に対し、トップセールスがどのようにアプローチしているのでしょうか。
お客様が代替品の評価をしている段階では、「どの商品が自分に合っているのかを買えばいいのか」「どの商品が一番お得なのか」といった、「あなたにとってのベストな選択」をプロの視点から伝えることが大事です。
ここで大切なのが「競合他社との違いを伝える」ことです。
「違いを伝える」とは、迷っているお客様に対し、「選択する材料を与える」ことになります。あくまでもこれは、「お客様が商品を選びやすくする」ためのものでなくてはなりません。あまりにたくさんの情報を伝えてしまうと、お客様は何も選べなくなってしまいます。
例えば、商品のスペックだけを伝えるのではなく、購入後のサービスや商品を使っているイメージなどを比べながら、「自社の商品が、他社とどう違うのか。何が優れているのか」を伝えるのが良いでしょう。
比較する競合他社には、「直接競合」しているものと「間接競合」しているものがあります。違いを伝える場合は、この両方を伝えなければなりません。

 

一点豪華主義よりも、総合力で商品・サービスを提供する

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直接競合とは、いわゆる同業者のことです。車の新車販売の場合は、トヨタ、日産、ホンダなどが直接競合しています。
間接競合とは、商品やサービスは異なるものの、お客様の抱える同じ問題を解決できる競合先のことです。先程の車の新車販売を例にとると、中古車販売業者などがそれに当たります。「他社との違い」を伝える場合、直接競合先にばかり目が行きがちですが、間接競合のことも頭に置いておきましょう。
また、違いを説明する場合も、商品スペックの違いばかり考えがちですが、購入後の維持費や資産価値といったものも大事です。
たとえば、「購入後の維持費を考えてみてください。」とアプローチしたうえで、「Aを選んだ場合の年間維持費はこのくらいです。B、C、Dだとこうなります」と、選択肢を明確に提示することが、「違い」を伝えることです。
仮に商品力で差別化ができても、アフターサービスに不備があれば、やがてお客さまは離れてしまいます。価格、品質、商品スペック、アフターサービスなど、さまざまな要素を比較して、「総合力でお客さまから評価される」ことを目指しましょう。

単に、自社の商品は他社と比べて高いから売れない、などと簡単に諦めるようでは、いつまで経ってもトップセールスにはなれません。どうすれば総合力を高められるか、という視点を持ち、できることがないか考えてみましょう。

 

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